始めに
成功に必要なことは「勝利」であるといえます。ある事柄がうまく行くという状況は、他の選択に対して優れている(=勝利している)と言い換えられるからです。
それでは、勝利に必要なものは何でしょうか。それは、適切な選択だといえます。これは、ビジネスや日常生活のあらゆる面での「勝率」を高めるために非常に重要な考え方です。
今回の記事では、「勝利の法則(=より良い選択とは何か)」を考えてみましょう。
本記事のポイント
・成功の可否は適切な選択で決まる。適切な選択をすることで、勝利の確度を上げられる。
・勝てる状況を選択する力が勝利につながる。勝てる状況とは、競争が少なく、効果が高い選択肢である。
学びを身に付けるために実践したいこと
難易度 1: 簡単に始められる行動
1. 日々の生活やビジネスに関連する情報を積極的に収集する。これにより、勝てる状況を作るための選択肢を広げる。特に、まだあまり知られていないが価値のある情報を探す。
難易度 2: 少し努力が必要な行動
2. あらかじめ自分なりの判断軸を明確に設定する。そして、日々迅速な意思決定を意識する。
3. 自分の興味やスキルが活かせる、かつ競争が少ない分野を探す。難易度が高い、または一見魅力的でないと思われがちな分野も検討する。
難易度 3: 継続的な努力が必要な行動
4. すべての行動において、効率だけでなく、最終的な効果を重視する習慣を身につける。時間やリソースの配分を見直し、長期的な成果をもたらす活動に集中する。
5. 自分と相性の良い、能力補完が可能なパートナーを見つけ、協力関係を築く。信頼と相互尊重に基づいた関係を維持し、共に成長できる環境を作る。
本記事で学んでほしいこと
成功の可否は適切な選択で決まります。適切な選択をすることで、勝利の確度を上げられます。これは、古代中国の軍事戦略家である孫子が説いた兵法の原則にも通じます。
孫氏の教えによれば、戦いの結果は戦う前にほぼ決まっているとされています。これは戦う前に、勝てる状況を作っておくことが、勝つ上で最重要であると説いています。
勝てる状況を選択する力こそが勝利につながります。そして、勝利から成功へと飛躍していきます。これは、ビジネスや日常生活のあらゆる面での「勝率」を高めるために非常に重要な考え方です。
勝ちやすい状況を選択する
成功の秘訣は、勝てる状況の選択する力にあります。状況を選択した瞬間、結果の9割が既に決定しています。
努力を美徳とする人がいますが、努力が勝利につながる保証はありません。もちろん、努力することも重要ですが、それ以上に大切なことは適切な選択肢を選ぶことです。また、才能があるかどうかよりも、勝てる状況を選択する力がより重要です。
例えば、ビジネスで言えば寡占状態になれば必ず勝てます。つまり、寡占状態を生み出せる市場を見つけること、またはそうした状況を自ら作り出すことが重要です。この様な市場や状況の構築を第一に行いましょう。確率が高い選択をし、試行回数を増やせば、成功の確度は格段に上がります。
スピードの重要性
選択においては、スピードが重要です。選択を先延ばしにすると、参入が遅れ勝てる確度が下がります。また、選択を見送ることは自身の選択への自信を損なうことになるので最も避けるべきです。
スピードを確保するためには、あらかじめ自分なりの判断軸を設定しておくと良いでしょう。判断軸を設定すれば、いちいち悩んで時間を無駄にすることはありません。
市場の選択
どの様な領域で勝負するにしても、競争が少ない選択肢がもっとも最良です。競争が少なければ、寡占状態を作ることも容易になります。
市場を選択する際には、「価格」ではなく「価値」で判断することが重要です。例えば、難易度の高いもの、魅力的でないと思われているものは競争は激しくありません。また、市場自体も小さいかもしれません。しかし、お客様にとって「価値」を高くできれば、そこに新たな市場を開拓することができます。
一方で、大衆が好む「価格」が低いものは大きな市場であることが多くあります。この様な市場は、多くの競争相手がいます。そのため、参入しても勝ちにくい状況にあります。それに加えて、「価格」が低いために儲からないという状況も起こりえます。
効果の選択
効率は重要です。しかし、真の勝利には効果が重要です。なぜならば、最終的な成功は効果の程度で測られるからです。
例えば、2倍の時間をかけても、4倍のリターンが得られる可能性があるならば取り組むべきです。一方、通常の半分の時間でできても、1/4のリターンしか得られないならばやめるべきです。
また、価値ある情報は公にはあまり知られていません。時間はかかりますが、これを見つけ出すことができれば成功への近道となります。勝負は短期決戦ではありません。通常はある程度の時間を経た後の効果の総和で測られます。最終的に最も総和が大きくなる選択肢を選びましょう。
顧客の選択
自身がビジネスを始めた後は、自分にとって都合の良い顧客と選択的にビジネスをしましょう。
顧客となる相手は通常とても我儘です。そのため、要求を聞き始めると際限がありません。その為に事前に以下を合意しておくと良いでしょう。
① ターゲット
② 価格
③ 「できること」「しないこと」
これによって離れていく顧客もいるでしょう。しかし、それを惜しんで安易にハードルを下げてはいけません。なぜなら、効率性が落ちるためです。
自分が納得できるハードルを設定して、そのハ―ドルを受け入れてくれるお客(=自分にとって都合の良い顧客)に集中しましょう。
パートナーの選択
効率性を上げるには、自分一人では限界があります。そのため、自分と協力してくれるパートナーを探す必要があります。良いパートナーの条件は以下の通りです。
① 能力がある(=自分にない能力を持っている)
② 協力を継続してもらえる理由が相手側に与えられる
③ 相手に誠意がある
④ 本気で努力してくれる
この4側面から考えると良いでしょう。状況によってはこの中のどれかの要素が欠けていることもあります。その場合には自分が納得できれば良いでしょう。ここでは、自分が譲れない条件を決めておくことが大切です。