本コンテンツの結論
・思考の質を高めるためには、仕事の意味「Why?」を問うことが必要である。この点をメンバーが理解できると、仕事を内発的動機で取り組めるようになる。
・内発的動機づけを育てることで、個人は自ら進んで学び、成長する。
・この過程は組織の継続的な目標達成に貢献する。これが、個人と組織の両方がWIN-WINの関係になる方法である。
学びを身に付けるために実践したいこと
難易度 1: 簡単に始められる行動
1. 仕事を与える前に。その業務が会社のミッションやビジョンにどのように貢献しているのかをメンバーに共有する。
難易度 2: 少し努力が必要な行動
2. メンバーに対して、個々のプロジェクトやタスクに対する自由度を増やす。自己決定を尊重する機会を提供し、マイクロマネジメントを避ける。
3. メンバーとの1on1のミーティングを設け、個々の成長目標やキャリアの展望について話し合う。
難易度 3: 継続的な努力が必要な行動
4. 会社のミッションやビジョンと個人の成長目標やキャリアの展望を合わせ、一人一人に合った、仕事上の「Why?」をメンバーと共に考える。
5. メンバーの自主性と貢献を評価するフィードバックシステムを導入する。ポジティブな行動を強化し、長期的なモチベーションの持続を促す。
コンテンツ本文
動機づけのシフト
思考の質を高めるためには、仕事の意味「Why?」を問うことが必要です。
これにより、仕事が「have to〜」から「want to〜」へと変わります。つまり、仕事自体が「義務」から「自己意思」に変わります。ここで自己意思とは、「自らやりたい」と思う気持ちを指します。
この変化は、仕事を内発的動機により取り組めることを意味します。社会と個人の双方にとって意味のある仕事は、単なる利益追求や金銭的な報酬を超えます。結果として、両者により大きな価値を生み出します。
組織の役割と文化
組織は、ミッション、ビジョン、バリューを明確にしなくてはなりません。加えて、それらを日常行動に落とし、メンバーのコミットメントを得られなければ意味がありません。
コミットメントを得るためには、その価値と意味をメンバーに知ってもらうことが必要です。そこが理解されれば、メンバーは自ら歩んでいけます。メンバーからコミットメントを得られた場合には、自律性を損なう過度な管理を避けましょう。むしろ、自己決定を尊重する環境を整えましょう。
自己決定を尊重する組織
自己決定を尊重する組織は、学びや共創を促します。しかし、これを継続させるには、快適圏を超えるがパニックゾーンには至らない、ストレッチゾーンに業務範囲を抑えることがリーダーの采配として必要です。
モチベーションの持続性
金銭的インセンティブは一時的な忍耐力を高めます。しかし、金銭的インセンティブには継続性がないことが分かっています。更に、行動の質を本質的に変えることはできません。
内発的動機づけを育てることで、個人は自ら進んで学び、成長します。この過程こそが、組織の継続的な目標達成に貢献します。これにより、個人と組織の両方がWIN-WINの関係になれます。