私たちは組織を変えられるか? (連載 2/3)

組織

本コンテンツの結論

強いチームの構築には心理的安全性を組織内に作ることが必要である。

リーダーはメンバーとの信頼関係を構築することが重要である。自然体で振る舞い、メンバーと共感を深め、他者を尊重することが重要である。

リーダーは、謙虚さを持ち、自分に間違いがあれば認めることが必要である。自分の知識の限界を認め、メンバーと相互に助け合う文化を作ることが重要である。

各メンバーの暴走を防ぐために、組織内の規範を明確にしておくことが重要である。

学びを身に付けるために実践したいこと

難易度 1: 簡単に始められる行動

1. 自分がリーダーであれば、チームメンバーが自由に話せる機会を増やす。例えば、オフィスのドアを開けておく。またはリモートワークであれば定期的に「オープンアワー」を設ける。

2. コミュニケーションで、相手の意見を認め、「なるほど」とか「それは大変だったね」といった共感の言葉を意識的に使う。

難易度 2: 少し努力が必要な行動

3. 組織のミッションやステートメントを見直し、チームメンバーとその中身と価値のすり合わせを行う。

4. 自分自身の失敗や学んだレッスンをチームと共有し、失敗が許容される文化を作る。

難易度 3: 継続的な努力が必要な行動

5. 定期的にフィードバックを求め、リーダへの改善点を集める機会を作る。例えば、匿名のアンケートや定期的な1対1のミーティングを行う。

コンテンツ本文

 リーダーができること

 リーダーシップとは、人々を導くだけではありません安心できる職場環境を築くことにも関わります。

 特に、心理的安全性はチームの創造性や生産性に大きな影響を及ぼします。そのため、その環境構築はリーダーにとって重要なタスクといえます。

共感デザイン

 自然体で振る舞い、仲間と共感を深めることは信頼関係構築の上で重要です。

 ただし、義務感だけに基づく行動は長続きしません。本心からの行動が出来ると良いでしょう。特に、リーダー自ら自己開示をすることで、より充実した関係を築くことができます。さらに、他者を尊重し、認めることで、より強固なチームワークを作ることも出来ます。

価値デザイン

 組織が追求する目的を明確にし、リーーがメンバーと共有することが重要です。これにより、メンバーはより大きな目的のために働くことができます。

 共に考え、建設的な解決策に向かって対等な話し合いをすることが重要です。この時に、「共通の価値」は話し合いの重要な前提条件とした働きます。

心理的安全性の重要性

 完璧主義やコントロール欲求は、チーム内の自由な発言や意見の交換を阻害します。

 これらの要因に注意を払い、それらを抑制しましょう。これは、心理的安全性を高めるために必要です。

リーダーの役割

 リーダーは相談しやすい雰囲気を心掛け、自らの間違いを認める謙虚さが重要です

 自分の知識の限界を認め、メンバーに力を借りることは恥ずかしいことではありません。むしろ、打ち合わせではメンバーの積極的な参加を促し、力を借りましょう。

規範の構築

 メンバーに、許される許されない行動の境界を明確化することが重要です。優しいだけでは決して心理的安全線は構築できません。

 特に、OK/NGの判断結果だでなく、どこが良いか/どこが問題かを具体的にフィードバックするように心掛けましょう。これにより、失敗を恐れず、学習と成長の機会を持つ組織文化が構築されます。

心理的安全性構築の問題点

 心理的安全性を築く過程で、過度な気遣いが問題解決の妨げとなることがあります。

 そのためには、気遣いを超えて使命感や価値創造に焦点を当てることが重要です。自然体でありながらも、問題や弱点をオープンで、情熱を持ってメンバーが意見を述べる文化を醸成しましょう。
 これこそが、強く結束した組織を作るための鍵です。

リーダーの介入

 全員が同意することだけを求めると決定が下せなくこともあります。

 その際には、リーダーが最終的に決断を下すことも必要です。しかし、自分の間違っていた場合には、非を認め、解決策を修正する柔軟性は不可欠です。

まとめ

 心理的安全性は、チームの生産性と創造性に不可欠です。そのためには、共感デザイン、価値デザイン、完璧主義や過度なコントロールの回避、オープンな対話の促進が重要です。

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